【東日本大震災】元職員「働くことで供養に」 南相馬、来秋再開の施設

【東日本大震災】元職員「働くことで供養に」 南相馬、来秋再開の施設

死者・行方不明者636人、関連死が485人(今年2月時点)の福島県南相馬市。福島第1原発事故に伴う避難指示も一部で続いている。

「働くことで供養になれば」。利用者36人が死亡し、女性職員1人が行方不明となった南相馬市原町区の介護老人保健施設ヨッシーランド」の元職員、但野(ただの)仁美さん(59)は11日朝、更地となった跡地に花を手向けた。

来秋にも高台で再開するヨッシーランドで再び勤務するつもりだ。  

施設は沿岸部から内陸約2キロにあった。但野さんらは、車椅子やベッドに乗せた利用者を駐車場に集め、毛布や上着を運んだ。「ドーン」。雷のような音で振り返ると、津波が海沿いの家を越えた。

利用者3人を車に乗せ、海岸から離れた病院に駆け込んだ。  

震災の1年半前に勤め始めたヨッシーランドが介護の初仕事だった。アドバイスをくれたのが、行方不明の看護師、高橋英子さん(当時53歳)だった。

経験は違うが同い年。いつも優しく相談に乗ってくれた。高橋さんは海沿いの在宅利用者の様子を見に行き、津波に巻き込まれたらしい。

但野さんは震災9カ月後、病院の療養病棟で介護の仕事に就いた。母の介護や体力への不安があるが、できる限り働き続けようと思う。高橋さんや利用者への「ごめんね」と「ありがとう」の思いを胸に。 

毎日新聞

【スポンサーリンク】

もしこの記事が気に入って頂けましたなら、はてなブックマークやツイッター、Facebook等でシェアしていただけたら嬉しいです。この上無いはげみになります。

関連記事

おすすめ記事

  1. 【東日本大震災】夫の最後の贈り物、指輪に誓う「娘と強く」

    2011-3-20

    【東日本大震災】夫の最後の贈り物、指輪に誓う「娘と強く」

    夫の荷物の中に指輪があった。ホワイトデーのプレゼントに、こっそり買ってくれていたらしい。  …

ピックアップ記事

  1. 【東日本大震災】被災から6年 月命日、母の墓参続け 南相馬・渡辺さん「みんな幸せだよ」
    東日本大震災の津波から孫2人を守りながらも、母を失った南相馬市小高区の渡辺のり子さん(66)は「…
  2. 【東日本大震災】震災で亡くなった娘の夢 67歳の母かなえる
    仙台市青葉区の清水和子さん(67)が27日、看護師の国家試験に3度目の挑戦で合格した。東日本大震…
  3. 【東日本大震災】震災で逝った“お姉ちゃん”との世界旅行
    肩までの髪に、おそろいのワンピースを着た仲よしの姉妹。グアムでは夕陽が沈む海で、イタリアではピサ…
  4. 【東日本大震災】贈る言葉  東日本大震災6年 娘の晃子へ 一年でも長く生きる
    岩手県陸前高田市 金沢善郎さん(86)晃子(当時53歳)、私が仏間にめったに入らないから怒っ…
  5. 【東日本大震災】大震災6年 新たな我が子2人に
    宮城・石巻の小高正美さん、親子4人で歩み始める新しい命に、失った我が子らの思い出や成長を託せるよ…
  6. 【東日本大震災】お婿さんの近況、聞いてみようか
    「僕は成田家の人間ですから」彼は即答した。東日本大震災で亡くなった宮城県石巻市の成田絵美…
  7. 【東日本大震災】人々のつながる場所作り テイラー基金手伝い、生きる励みに
    「恨んでいる相手と一緒にいるのはつらいだろうから、離婚して東京の実家に帰るか?」夫のその言葉…

人気記事

ページ上部へ戻る