【阪神淡路大震災】「娘の声が録音されたレコードは宝物」

〈長女、寺田弘美さん=当時(30)=を亡くす〉

寝付けずうとうとしてると、いきなりグラッときました。倒れたたんすが右耳を直撃したけれど、命は助かった。

近所の兄や姉の家に安否の確認に走り、神戸市長田区の娘のアパートに行くのが最後になってしまって…。着いたときには焼けてあれへんかった。

4日後、跡地を自衛隊の人に掘ってもらったら、遺骨が出てきて絶句しました。地べたに頭をこすりつけて、何回娘に謝ったか。

 

阪神・淡路大震災「1.17の記録」

(写真提供:神戸市)

 

明るい子でした。小学生の頃、三宮であったのど自慢大会でアグネス・チャンの曲を歌って優勝。その歌声が録音されたレコードが宝物です。仕事が決まり、友達と就職祝いをしようという矢先やったそうです。

娘は火事の熱い中で亡くなったから、真夏を選んで、震災の翌年に四国霊場八十八カ所を巡りました。静かな山の中を歩いて札所を回ると、人生を振り返る機会にもなり、

これまで、3回結(けち)願(がん)しました。地震で命を落とさないよう、震災の語り部もしています。

足を悪くして四国には行けないので、20年を機に、娘と静かに向き合おうかなとも思っています。(娘の死で)重たい足かせをはめられた。ずっと引きずっていく覚悟はできています。

産経WEST

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