【東日本大震災】父親と避難途中に津波遭遇 明るい夫婦 2男2女育てる

【東日本大震災】父親と避難途中に津波遭遇 明るい夫婦 2男2女育てる

いわき市平豊間 近藤久弥さん(89) 繁盛さん(52) 康子さん(41)  

震災当日は海まで徒歩1分ほどの海岸沿いの自宅にいた。津波の危険を感じ、避難するため繁盛さん、康子さん夫婦が父久弥さんを車に乗せる寸前に3人で津波に襲われた。  

10日後の21日午前、久弥さんと繁盛さんは自宅から南へ約3キロ離れた場所で発見。康子さんは同日夕、自宅から西へ4キロほどにあるスギ林の中で見つかった。  

 「いつも家のことを心配してくれる、いい娘だった。今でもどこかで生きているような気がして…」。康子さんの母登代子さん(67)は遺影を見詰めた。

康子さんは4人兄弟の長女だった。誰もが認めるしっかり者。家族のため、富岡高を中退して働き、家計を支えた。どんな時でも家族を一番に考え、家を守ってくれる大黒柱のような存在だった。  

末の弟英二さん(33)は学生のころ、進路で迷った時に康子さんに背中を押してもらったことを思い出す。「後悔しなければ、どの道に進んでもいい」。どんなことも相談できる姉だった。今でも康子さんとの思い出がよみがえるという。  

康子さんは繁盛さんの元へ嫁ぎ、2男2女に恵まれた。明るく仲の良い家族だった。2月26日には3人の一周忌を営み、親族で思い出を語り合った。

登代子さんは同じ母親として子育ての途中で命を落とした娘を思いやりながら、「娘にもらった命だと思って大切に生きなきゃ」と気丈に振る舞った。

福島日報

【スポンサーリンク】

もしこの記事が気に入って頂けましたなら、はてなブックマークやツイッター、Facebook等でシェアしていただけたら嬉しいです。この上無いはげみになります。

関連記事

おすすめ記事

  1. 【東日本大震災】夫の最後の贈り物、指輪に誓う「娘と強く」

    2011-3-20

    【東日本大震災】夫の最後の贈り物、指輪に誓う「娘と強く」

    夫の荷物の中に指輪があった。ホワイトデーのプレゼントに、こっそり買ってくれていたらしい。  …

ピックアップ記事

  1. 【東日本大震災】被災から6年 月命日、母の墓参続け 南相馬・渡辺さん「みんな幸せだよ」
    東日本大震災の津波から孫2人を守りながらも、母を失った南相馬市小高区の渡辺のり子さん(66)は「…
  2. 【東日本大震災】震災で亡くなった娘の夢 67歳の母かなえる
    仙台市青葉区の清水和子さん(67)が27日、看護師の国家試験に3度目の挑戦で合格した。東日本大震…
  3. 【東日本大震災】震災で逝った“お姉ちゃん”との世界旅行
    肩までの髪に、おそろいのワンピースを着た仲よしの姉妹。グアムでは夕陽が沈む海で、イタリアではピサ…
  4. 【東日本大震災】贈る言葉  東日本大震災6年 娘の晃子へ 一年でも長く生きる
    岩手県陸前高田市 金沢善郎さん(86)晃子(当時53歳)、私が仏間にめったに入らないから怒っ…
  5. 【東日本大震災】大震災6年 新たな我が子2人に
    宮城・石巻の小高正美さん、親子4人で歩み始める新しい命に、失った我が子らの思い出や成長を託せるよ…
  6. 【東日本大震災】お婿さんの近況、聞いてみようか
    「僕は成田家の人間ですから」彼は即答した。東日本大震災で亡くなった宮城県石巻市の成田絵美…
  7. 【東日本大震災】人々のつながる場所作り テイラー基金手伝い、生きる励みに
    「恨んでいる相手と一緒にいるのはつらいだろうから、離婚して東京の実家に帰るか?」夫のその言葉…

人気記事

ページ上部へ戻る